2017年7月9日日曜日

夏のはじまりにレモンをひとつ

実は今さらながら、先日はじめてニューシネマパラダイスをみた。

大体みんな良いというし、良いんだろうなあと思ってたけどやっぱり良かった。
そんなたくさんみてないけどイタリアの映画っていいなあ。ライフイズビューティフルやイルポスティー二もとても好きな映画だけど、やりとりのひとつひとつに堅苦しい真面目な雰囲気が全くなく、爽やかに明るくてロマンチック。日本とは全然違う感じ。そして音楽が素晴らしい。
影響を受けやすい私はエンニオモリコーネを1日中聴き、くちずさみ、映画のシーンに思い出し泣きして、シチリア島にいつか行ってみたいなと思うのでした。
本当、私はコロコロと思うことが変わりすぎるのでちょっと呆れちゃうね。

良い映画見ると、わああ映画ってなんて素晴らしいんだ、また良い映画観たい!と思うのと同時に、俳優ってすごいな、作品できたらめっちゃ嬉しいだろうし演技って楽しいだろうなと毎度思う。安易な気持ちで、映画で誰かを演じてみたいとちょっぴり思ったりしてしまう。

急にムッと暑くなった日、ニューシネマパラダイスの中によく出てきたレモンを思い出しながら、さっぱりしたものが食べたいなとスーパーで買い物してて、そうだレモンのパスタでも作ろうと思い立ち、作った。安かったので、トマトとズッキーニも入れて夏の感じ。我ながら結構美味しく出来上がったので嬉しかった。また作ろう。

エマル

2017年6月24日土曜日

cage outをリリースします。


8/12(土)にEP版「cage out」をリリースすることが決まりました!
3曲入りのEP版で配信と少部数のCD-Rで販売予定です。



今回は現代音楽作曲家の川島素晴先生をアドバイザーに、ジョン・ケージの楽譜をポップに再現する試みに挑戦しました。

長野の山に行ったり、植物採集、大根をかつぎ、国立音大に行ったりカンフーをしていたりといっただいひみつプロジェクトとは、このことでした。

今回なんでmacaroomが現代音楽の楽譜を再現することにしたのかということは、追々どこかでお話すると思います。不思議だなと思いながらお待ちください。
今回のプロジェクトのテーマや概要については特設サイトをどうぞ。

特設サイトにいく


だいひみつプロジェクトの模様、楽曲が再現されていく様子はドキュメンタリー映像として近日公開予定です。こちらもお楽しみに!


トレイラー【ジョン・ケージはポップになるのか?】macaroom - cage out


アサヒがジョン・ケージについてのブログを書いていて、いろんな話がごった煮みたいに散りばめられており面白かったのでこちらも是非読んでみてください。
ハンターハンターとかごっつええ感じとかでてくるよ。

アサヒブログ「ジョン・ケージについて、ゴッサムシティのゴン=フリークス」


リリースイベントも9月頃で計画中です。
3rdも制作進めていますので、こちらの発表もお待ちください!



そして、いろいろと撮影や制作が少し落ち着いたので、川島先生とmacaroomで先日打ち上げをしました。その様子。




近所の紫陽花。
やっぱりこの季節は紫陽花だね。6月になると町中に紫陽花が顔を出すので嬉しい。
梅雨は体調が悪くなる事が多いので苦手だけど、6月は6という数字と紫陽花の色とふたご座ってとこからなんとなくイメージが良い。雨がたくさん降ることとか、なめくじとかカエルとか。なんとなく6月って神秘的で美しいイメージ。
この紫陽花は墨田花火というんだって。素敵な名前だよね。

エマル




2017年6月14日水曜日

手と目

6月7日におじいちゃんが他界した。
おじいちゃんが肺炎で危篤と聞いて、すぐに実家に戻った。
じいちゃんに会いに行くと、苦しそうな顔をしていたけど、そこから毎日顔を出すたびに顔色が良くなって、じいちゃんは元気になってる気がした。
じいちゃんはいつもぎりぎりで死なない。冬の山で遭難したときも大丈夫だった。
病気をして倒れたときも、大丈夫だった。
じいちゃんこのまま大丈夫な奇跡の長生きの人になるのではと思った。
1週間くらい山口にいて、そろそろ戻らないといけないので関東に戻った。
関東に戻ってから亡くなったことを聞いた。電話で弟に亡くなったことを聞いた。
電話切って、死んじゃった。って言ったらなんか涙が出てきて、そのまま泣いた。仕事をしていたけど、私は泣きたくなったら電車でもデニーズでも人がいようがいなかろうが泣いてしまうので、そのまま泣いた。
隠さず堂々と泣いていると案外気づかれないものだ。少し泣いたら落ち着いた。
お葬式には出られなかった。お母さんがLINEでおじいちゃんの棺桶の写真を送ってくれた。お葬式に出られないということがとても悲しくなってきちゃって、寝ながらたくさん泣いた。私はじいちゃんがすごく好きだった。
お母さんもおばちゃんも従妹や兄弟たちもそうだろう。
みんなどんなことを思い出してるんだろうかと思った。
二人だけの空間や時間、思い出をみんな持っているんだろうし、それを思い返しているんだろう。
小さいころはずっと一緒にいたけどじいちゃんは無口なのでほとんど喋った記憶がない。
じいちゃんの膝の上と、じいちゃんがさっさと歩く後ろをついていくこととか、じいちゃんの健康サンダルの音が好きだった。
じいちゃんの手の温度。冷たい老人の手の温度。
じいちゃんがあまり動けなくなった時に、帰り際にベッドのガードに置いていた私の手を触った。びっくりした。じいちゃんの手は冷たかった。
手は冷たくて柔らかかった。じいちゃの目はまるくてずっと私を見ていた。
関東から戻ってじいちゃんの手をなるべく握った。まるい目をじっと見た。色素が薄くなった目。
じいちゃんはなにも言わなかったけど、耳が遠いからとか、喋れないとか、ぼけたとかじゃないと思う。じいちゃんは話しかけても喋らなかった。たまにしか頷かなかった。
昔からそうだった。
じいちゃんは天国へいったとか、ばあちゃんのところにいったとか、そういうことは全くもって思わない。じいちゃんの痕跡は私の頭の中にある記憶とこの体があることだ。

エマル


2017年5月12日金曜日

モナレコライブとひみつプロジェクトのこそこそ活動


モナレコ、久しぶりのライブでした。


SET LIST
1.mizuiro
2.shinkirou dropper
3. yeah, we're low force 
4.homephone TE
5. congress
6. ame
7.tsuiraku







写真は稲木紫織さんにいただきました。いつもありがたいです。
ライブは個人的に反省点が多くて落ち込んでいます。
しかし、よかったですと声をかけてくれた心優しきみなさん。ありがとうございます。
毎度のようにライブに足を運んでくださるみなさん。嬉しく思っています。
もっともっと良い作品や瞬間を残せるように努めていきたい次第です。
ライブありがとうございました!

そしてここ数日はひみつ活動で3人でこそこそしていました。
活動の様子。












長野の山に行ったりボブのおばあちゃんの家で塗り絵をみたり、湖にいったりサボテンを物色したり大根を担いだりレコーディングしたりと傍からみたらなぞな活動ばかりしてますが、そんなこんなで少しずつ形になってきています。
なにができるのかお楽しみに。

明日はみーくん来て新曲のMV撮影で朝も早くから活動開始です。
まだ未公開の曲だし、いい曲だと思うし、いい作品にしたい。
こちらも楽しみにしていてください。

エマル

2017年4月25日火曜日

五月の始まりにモナレコライブ


久しぶりにモナレコでライブ決まりました。ゴールデンウィーク。
そんでもって久しぶりにボブもライブに出演します!
最近はイレギュラーで2人のみだったり、みーくんがカンフーで一緒だったりしてました。
ボブも揃っての3人ライブは半年ぶり。
3人体制は久しぶりなのでちょっとどきどきです。
どうぞお越しください。

5/4(木) 透明に溺れてvol.2
@下北沢モナレコード

【出演】 (O.A)牧野令 / macaroom / Via tov / UQiYO
【時間】 open 18:00 / start 18:30
【料金】 前売¥2400 / 当日¥2700

予約はこちら

だいひみつプロジェクトも動いているし、5月はレコーディングとMVの撮影もする目論見。
詰め込みでいけるかしらと思いながら、早く形にしたい気持ち。
楽しみにお待ちください。


こないだの散歩道のお花たち。









ちょうどいい温度の日で、風もよく、花たちがそこらじゅうに咲いていてよい日だった。

小さいころから住宅街を歩くのが好き。
近所でも見たことない通りとか入ると楽しくなる。
庭に置きっぱなしの水槽とか、履きつぶしたサンダルとか、子供の自転車、途中でやりかけのままのガーデニングとか。物が人のいた気配だけ教えてくれるみたいで心地良い。

またもう少し暑くなって、夏に散歩するのが楽しみ。

エマル

2017年4月18日火曜日

春のライブ、カフェ猫にて


日曜日は綾瀬のカフェオ猫と15の椅子でライブでした。



SET LIST
1.kingdom
2.dreamy_fish
3.tsuiraku
4.唐草模様絨毯
5.akuma
6.woo
7.you

-アンコール-
ame

ライブはがおがお&♀さんとツーマンでわりとたくさん演奏しました。
夢みたいな、デヴィット・リンチ的空間の中、秘密会議のような、ここだけの話でもしたような気分で演奏しました。


ねこのホイコーロー。3匹の猫たちは会場に姿を見せず、楽屋からひっそり見守ったり寝てたりしていた。



がおがお&♀とmacaroom



次回は下北沢モナレコード。
また改めてお知らせします。


エマル

2017年4月9日日曜日

天井の美しい朝

幸せの瞬間を思い返すと、それはいつも空間全体がとても優しくなって、カーテンや床なんかの物たちがゆったりと時間を味わっているような気がする。

公団のじいちゃん家の夜のベランダでスイカを食べながら聴こえてきた野球観戦の音と公団の夜の匂いと少しだけ混じる部屋の匂い。
いつも通るカーブで兄弟で大きくなったらどうなるんだろうと希望をもってはしゃいでた車の中のこと。
いとこのお家の1階で絵を描いてると2階から聴こえてきたピアノの音とカーテンレースから漏れる光。
親戚の古い家から見つけてきたオルゴールの小物入れの蓋を開けたとき。その音色と窓から差してた温かい太陽の光。
雨の日の給湯室の小さな窓から差し込む青い光とひっそりした壁や蛇口、やかんなど。

美しい瞬間のひとつも見逃したくなくて、窓についた水滴も夜の中に浮かぶ木の揺れ方も、嵐の前の湿った温度や家の匂いも全部吸い込みたいと思った。それはいつもひとりきりで楽しむことだった。黙っていても世界と会話できているような気分だった。
私は死んでいくんだなあと思う。いつかこの物たちの仲間に入るんだなあと思う。

それはどういうことだろうと、朝、目が覚めて天井を見ながら思った。いろんなことを思い返した。天井がなんとなく美しいなと思ったから。電気の付いてない部屋の中に入ってきた外の光だけで見える天井の色。明暗の具合い。

こんな風にこんな気持ちで天井をみていると、今は以前より生活も明るくなって、以前では考えられないくらい気持ちが安定しているので少しだけ怖くなる。いつまたとんでもなく辛いことがやってくるんだろうなあと。逆に辛いことや不安を忘れてしまうくらい心地いい日々が来たとして、大切にしていることを忘れてしまう日が来たりしないだろうかとか。

ただ、美しさはそこらじゅうにあるんだということだけは忘れたくないなと、今日の天井の美しさにいろいろ思った。


エマル