2017年12月31日日曜日

2017年の大晦日


毎年寒い冬が終わって春になると、綺麗な白い花を咲かせる近所の辛夷の木が好きだった。
春の夜にお月様の光が花の白さを、それはそれはうっとりする白さを照らしてた。
少し時間が経つと花びらが少し茶色くなって、それはそれで美しかった。
花が全部落ちて、夏は葉っぱがわさっと生い茂る姿も好きだった。
今年はそんな辛夷の木が切り倒されてしまって、持ち主のお家も解体されてしまい、馴染みの坂道からみる景色は一気に変わってしまった。

2017年は渋谷のヴィレヴァンで『もしもヴィレヴァンでおそわれたら』のイベントから始まり、cage outリリースと、macaroomの活動はとてもアクティブになり忙しい日々を過ごすことができました。ただ嬉しいこと反面、悲しいことも今年はぽつぽつとあり。今まで普遍のように感じていた色んなことが少しずつ変わっていくのを感じて少し怖くなったりしたけど、来年も変わらずに地道にやっていこうと思った12月。

今年は1年、現代音楽ずくし、ジョン・ケージずくしな1年だった。
「ジョン・ケージをポップに」とアサヒのきまぐれな発言から始まったこの企画に川島先生も巻き込んで翻弄された年という感じ。
しかし、この企画から色々と学べたことは個人的にとても大きかった。
私がとても大切にしている根源的な部分というか、興味のあることが現代音楽にもかなり通ずる部分があって驚いたし、ジョン・ケージも大切にしているように思えて嬉しかったし、ジョンケージの姿勢に共感する部分がたいへんに多かった。インタビュー集は興奮しながら読んだ。
また派生して読みたい本や知りたいことも増えて、とても楽しい取り組みだった。
CAGE INではまるごとジョンケージを演奏するという貴重な機会にも恵まれたし。

来年はまたポップなmacaroomです。
南先生も東京へやってきたし、またどんどん面白いことやっていきたい。
3rdアルバムはどんどん進んでいるのでお楽しみに。お知らせもうすぐ。乞うご期待!

来年もどうぞよろしくお願いいたします。
みなさまが2018年も健康で快適な1年でありますように心からお祈りいたします。


エマル






2017年12月24日日曜日

両国門天ホールでCAGE INでした


12月16日はジョン・ケージ没後25年記念企画「CAGE IN」でした。川島素晴先生の企画。
macaroomがケージアウトならこちとらケージインじゃ!という感じで、9月に企画したmacaroom企画の未来音楽会議のアンサー的なイベント。
最初から最後までジョンケージ演奏という、当初企画を聞いたときはできるのか?と思ったんだけど、まあ当日はすったもんだありつつもなんとか無事イベントを終えました。
お客さん満員でした。来てくれてありがとう。

<Program>
―Part 1(17:00〜17:40)―
'Round' from《THREE EASY PIECES》(1933)2'
《A CHANT WITH CLAPS》(1940)1'
《THE WONDERFUL WIDOW OF EIGHTEEN SPRINGS》(1942)3'
《A VALENTINE OUT OF SEASON》(1944)4'
《A FLOWER》(1950)4'
《WAITING》(1952)2'
《RADIO MUSIC》(1956)6'

―Part 2(18:00〜19:00)―
*ミュージサーカス形式(下記を1時間の中で同時演奏)
* 'Musicircus' (This part features simultaneous performances of the following works)
from《SOLO FOR PIANO》(1958)
《VARIATIONS II》(1961)
《0’ 00’’ (4’ 33’’ NO.2) 》(1962)
《ROZART MIX》(1965)
from《SONG BOOKS》(1970)
《BRANCHES》(1976)

―Part 3(19:20〜20:30)―
《INLETS》(1977)10'
《RYOANJI》(1983)20'
《FIVE》(1988)5'
《FOUR 6》(1992)30'

私が参加したのはRADIO MUSIC、ミュージサーカス(《ROZART MIX》、《VARIATIONS II》、from《SONG BOOKS》、《BRANCHES》)、《INLETS》、《FIVE》でした。

初めての試みが多く、あまり周りを見渡す余裕なかったし、写真もあまり撮れずだったんだけど、今回も稲木紫織さんがライブレポートのようにたくさん写真を撮ってくださったので、改めてこんな感じだったのかと笑いました。

RADIO MUSIC。この日は音響担当だったボブも参加。受付のおねいさんも参加してみんなで演奏しました。
続けてプログラムに載ってない4分33秒も演奏。

私が楽屋裏よりsakiさんを撮影。A FLOWER演奏中だったと思います。


ミュージサーカス。囲碁、シンセ、カセットテープ、だいこん、カンフー、クラッカー、ピアノ、風船、うた、白菜、サボテン等々。ミックスジュースだね。



VARIATIONS IIを演奏しながらROZART MIXを演奏。




木石南+macaroom 客席ぎりぎりで演武してました。

saki&デイブ、木洩れ日エレキバージョンのBranches+Song Books!白菜を木端微塵にするデイブ。

演奏終了後も演奏するデイブ。

 macaroomはshinkirou dropperとmacaroomバージョンのBranches+Song Booksを演奏。

ボブはこの日は音響宅で演奏。



川島素晴+macaroom。macaroom演奏中に靴を差し出されたの図。ミュージサーカスは一緒になにかするとかじゃなくて関係はせずそれぞれの演奏を貫くという感じなんだけど、これはもう面白くなってしまってつい笑ってしまったね。ちゃんと靴を差し出すという楽譜があるのらしい。絶対なにか仕掛けてくると思ってたから笑わんぞと思ってたんだけど。結構悔しかったです。

インレッツ。エマル+木洩れ日エレキ。ほら貝にお水を入れていろんな音を出したよ。ぼっくりの燃えた音と先生が終盤にほら貝を吹きました。この時の松ぼっくりの音はボブが録音したもの。ボブは松ぼっくりを録音するためにマイクを近づけすぎてマイクまで一緒に焼いてしまいました。
結構いい音したのでお気に入り。


調律師さんとセッティング中の先生。プリペアドピアノ。コイン、木の棒、割りばし、釘など。たぶん。
コインの音がとても好きだった~。目の前でプリペアドピアノの音聴いたの初めてだったので嬉しかった。


ミュージサーカスイベントを1日サポートしてくれた友人で作曲家のまっつん。後姿ですが…
イベントを支えてくれて大感謝。



 頂いたプレゼント。どれも冬らしい贈り物。そして箱がとてもかわいくて!サンタさんに猫さんどちらも。
小さな袋にはいったこちらはマトリョーシカ。みなさま、ありがとうございます。

いただいたお花。素敵な濃いオレンジ!チューリップみたいですがなんというお花なのか?みかんみたいな香りがする。

イベント終えて、ジョンケージを演奏するとたくさん物が必要なんだということが分かった。
そういう楽譜が多かったのでしょうが。ほら貝13個とか、ラジオ8台とか、カセットテープ80個とか…!
(先生がほぼ用意したんだけどね)

初めての現代音楽演奏。楽しかった。2017年はまるごとジョンケージな年でした。
イベントありがとうございました!

来年はまた新しいポップなお知らせが控えているので、楽しみにしていてください。

エマル




2017年11月14日火曜日

レスポンソリウムとケージイン


ジョン・ケージ没後25年記念企画「CAGE IN」に参加いたします。
この日はみんなで最初から最後までジョンケージを演奏するので、なんとmacaroomの演奏はなんとしないのですよ。(macaroomの曲はしないけどジョン・ケージの曲の中でがん細胞的なのがmacaroomなのかなあとかふんわり思っています。)
どんなステージになるのかまったく見当がつきませんが、たぶん、へんてこりんな1日になるんだろう。
へんてこりんな様子をどうぞ見に来て下さい。
これを聴かずして、New Earは、迎えられないんだからね! 笑っちゃうでしょ。



「CAGE IN」
〜ジョン・ケージ没後25年に寄せて ケージの60年に及ぶ創作の軌跡を聴く〜

<曲目>
―第1部(17:00〜17:40)―
《THREE EASY PIECES》(1933)4'
《A CHANT WITH CLAPS》(1940)1'
《THE WONDERFUL WIDOW OF EIGHTEEN SPRINGS》(1942)3'
《A VALENTINE OUT OF SEESON》(1944)4'
《A FLOWER》(1950)4'
《WAITING》(1952)2'
《RADIO MUSIC》(1956)6'

―第2部(18:00〜19:00)―
*ミュージサーカス形式(下記を1時間の中で同時演奏)
《SOLO FOR PIANO》(1958)より
《VARIATIONS II》(1961)
《0’ 00’’ (4’ 33’’ NO.2) 》(1962)
《ROZART MIX》(1965)
《SONG BOOKS》(1970)より
《BRANCHES》(1976)

―第3部(19:20〜20:30)―
《INLETS》(1977)10'
《RYOANJI》(1983)20'
《FIVE》(1988)5'
《FOUR 6》(1992)30'

<出演> 川島素晴 木洩れ日エレキ macaroom 木石南

2017年12月16日(土)17時開演(16時半開場)
両国門天ホール(両国駅徒歩5分)
前売一般 1000円 学生、門天会員500円 (当日各500円増し)全席自由
チケット予約はこちら


macaroomは振り返ると今年1年、なぜか現代音楽に没頭した年でありました。
ジョンケージをポップに、と始まった企画は3月あたりからはじまり、楽器探し、ドキュメンタリ撮影と映像公開、ブルームズデイに告知して、8月のケージの命日にcage outをついにリリース、命日には私の夢にケージさん登場、川島先生とアサヒの対談、きのこを食べるようになり、ボブの大予言とサボテン、坊主の南先生の演武、9月にジョンケージ没後25年記念の未来音楽会議を開催、厳格なケージ演奏とポップな解釈のケージ演奏の対比をしたね、締めくくりはやっぱり黙っちゃいなかった川島先生の企画、ケージイン。どがん。
興味本位、怖いものみたさ、気まぐれ、SF、そんな感じで観に来てみるのもOKです。
どうぞお待ちしています。


そして先日はブーレーズとのレスポンソリウムを観に国立音大に行ってきました。
こちらはもらったパンフレット。デザインとてもかわいいなと思って。


メインのプログラムのレポンはわたしの位置だと左斜め前にオーケストラ、後ろにハープ、左右あたりに木琴たち、前に鍵盤と会場のぐるり全方位に演奏者がいてスピーカーもいろんな所にたくさんあって、四方八方から音がしてとっても面白かった。
macaroomのライブでボブが使ってるmaxも出てきたよ。macaroomのライブ以外でmaxが入ったリアルタイムの生演奏を聴いたの初めてだった気がします。
日本でレポン初公演ということでお客さんたくさんきてました。
わたしは最初のプログラム、ブーレーズのお弟子さん、ハインツホリガーの詩篇で、暗闇の中で顔だけライトアップされた合唱好きだった。事前にとても小さい音だから物音ひとつさせるなよといった忠告があったため、会場がとても緊張感に包まれ静まり返る中、風がドアを叩くみたいな、ひそひそした声たちがとても繊細で躍動感あって素晴らしかったです。なんかおおぅ、となりました。
それと初めて生音のオルガンを聴いたので、音がでかすぎてびっくりしてたちあがりそうになりました。

今年はひょんなことからいろんなものに触れる機会が増えて楽しいです。


エマル


2017年10月13日金曜日

撮影など



先日の撮影の様子。
みーくんがイベントで東京に来ていたため。3rdに向けて撮影もしました。
撮影地は山谷など。



みーくんの足が虚歩のようなのでカンフーの指導をしているようですが、撮影しています。





いつもいく廃病院のような喫茶店で一休み。 チョコレートファイターの主人公みたいになったアサヒ。



ぼうずになりました。南先生。もう坊主以前をあまり思い出せないくらい馴染みました。


私はこの写真がとても気に入っており、この絶妙な表情とカメラの構えに大笑いしてしまったんだけど、何かに似ている、懐かしいなにかだ、なんだっけ、といま思い出した。
小さいときに読んだあたごの浦という絵本に出てきたタコに似ているんだと思いました。
そう、浜でタコがおナスを食べてるんだったよ。その感じがある。なんか木に登ってほれどうじゃと魚たちが勇ましい姿をばあんと見せあうという不思議な話だった。んで妙妙妙妙…というんよね。あの絵本好きだった。


ローズさんのラジオ収録で浅草に行ったので、みんなで1杯だけ。


3rdアルバムリリースに向けて制作進んでいるよ。
MV公開も控えているので早く聴いてもらいたい気持ち。

そしてなにやらアサヒが雑誌を作っています。
macaroomのことも載るみたい。
こちらもお楽しみに。

エマル








2017年10月2日月曜日

世界未来音楽会議終了しました。


時間が経ってしまったけど。
9月23日はmacaroom企画、ジョンケージ没後25年記念の世界未来音楽会議でした。



SET LIST

1 mizuiro
2 homephone TE
3 yeah, we're low force
4 shinkiryu dropper
5 congress
6 Branches + Songbooks
7 ame
8 kingdom (アンコール)


企画イベント2回目。
現代音楽×ポップスの初試みなどきどきなイベントでした。

macaroomの写真は今回も稲木紫織さんに撮影していただきました。


Jobanshiさんからはじまり。内部へ深く潜るみたいな、ミクロマクロな世界へ思いを馳せるような、宇宙にいるようなサイケデリックな空間を全身で体感させてくれました。
Jobanshiさんは聞いたこない音を聴いてみたいと、なんと今回88曲を用意してそれを同時再生していたのらしい。そしてもう金輪際その曲たちは一切使わないのらしい。
アサヒがJobanshiさんは僧侶のようなアーティストやと言っており、この話を知ったとき、本当にそうだと思いました。そして耐えるマックブックもすごいです。


ermhoiさん。カフェで初めてermhoiさんを聴きにいった時はとても伸びやかな心地良い歌声にとてもうっとりしましたが、今回はライブハウスで爆音でermhoiさんのサウンドを聴き、それはその時とまた一味違ってとてもとても気持ち良かった!カッとするというか、おらおらと喧嘩したいときみたな興奮が体の奥から湧き上がり、気づけば勝手に体が踊り出しておりました。たまになるけど、テンションが上がってくるとおらおらすることに気付いた。これが血が騒ぐというやつなのかね。


そして、川島素晴+木洩れ日エレキ。macaroomと同じジョンケージの楽譜、ソングブックス+ブランチズを楽譜に忠実に、と演奏してくれました。まず、現代音楽の演奏をライブで見ることも初めてだったので、どんな感じになるんだろうとそわそわ。
川島先生はカップラーメンを食べきり、デイビットはキャベツをめためたに、サキさんはそんな二人に微動だにせずで徹底されたステージに感動&とても笑った。
会場からのつっこみの声、笑い、あの空間でないと知り得ない空気がありました。
なにより三人の表情がとても良くて、かなり近づいて見れたのもライブハウスならではな感じしました。




ジョン・ボッチの展示。古いレコードにフルイドアートを施してもらいました。
フルイドアートは偶然できた模様からなる作品なので、ジョンケージの偶然性、不確定性の思想ととても近いテーマ。
そして、フルイドアートのなかにできるたくさんのまるみたいなものはセルと呼ばれるらしく、私のテーマでもあるさいぼうもあるのだ。



大阪から南先生ことみーくん老師も参加しました!今回ボブも含め初のフル編成。初モナレコード。ソングブックス+ブランチズで演武をしました。
cage outにもちゃんと楽譜通り、南先生の武術の音が入っているのよ。





macaroom。
川島先生&木洩れ日エレキの演奏とmacaroomで同じ楽譜を演奏しましたが聴き比べてどうだったでしょう。
嬉しいことにアンコールもいただき、最後にkingdomを演奏しました。
拍手がとても温かかった、、、!

ボブのシステムのことやイベントのいろいろ、アサヒが詳細書いてますので、こちらも合わせてどうぞ。ブログはこちら


物販もちょっと多めでした。
さいぼうトート、マグカップを新たに販売してみました。
せっかくの企画イベントなので、記念のような。
トートはなんとすべて完売。購入してくれたみなさまありがとう。


いただいた花束。今回はかわいい秋らしいオレンジでした。




フィルムカメラで撮影してくださったmacaroom。
フィルムカメラらしい味があって素敵。

なんとか無事、cage out一区切りつきました。ちゃんとケージアウトしたよ。
個人的には不思議なこれまでにあまりない空間を楽しめて満足でした。
来てくださったみなさんも何かしらを感じ取ってくれたみたいで嬉しい限りです。
イベントにお越しいただいたみなさま、ありがとうございました。

イベントからの帰り道、ジョンケージは今日の演奏やイベントをどう思うのでしょうと疲れた頭でなんとなくそんなことを考えていました。
未来の音楽はどうなっていくのでしょう。100年後の音楽はさて。

なんと今度は川島素晴先生の企画に出演します。12月16日に両国にて
どうなることやらでまた詳細お知らせします。

エマル